あなたに質問です。
「自分軸」と「他人軸」、どちらの人生を歩んでいますか?
こんな質問をされたところで、「そもそも自分軸と他人軸って何!?」と困ってしまいますよね。
言葉ぐらいは聞いたことがあるかもしれませんが、意味をしっかり理解している人は少ないと思います。
今回は心理セラピストの資格を持っている筆者が、「自分軸」と「他人軸」の意味や、自分軸で生きることの重要性をまとめました。
目次
自分軸と他人軸とは?
「自分軸」と「他人軸」という言葉は造語なので、辞書には載っていません。
私はこの2つを、次のように捉えています。
自分軸で生きている人

だから、私もお笑い芸人として、人を笑顔にして生きていこうと思っています!
私は安定なんて求めていません。
例え不安定な人生でも、やりたいことができればそれで幸せです!
こんな風に、「目的地」や「価値観」が明確であり、その軸に沿って人生を歩んでいる。
これが、自分軸で生きている人だと思っています。
いわゆる、「自分らしく生きる」ということですね。
「目的地」や「価値観」が明確でも、周りから否定的な意見が飛んでくることがあります。

芸人になるよりも、サラリーマンや公務員のような人生の方が、安定的で幸せだよ。
こういった状況下においても、

でも、私は自分のやりたいことに挑戦しない人生の方が後悔すると思うから、芸人を目指すよ!
と、軸を曲げずにいられることが、自分軸で生きる為のポイントです。
他人軸で生きている人

芸人になって売れなかったら、恥ずかしい思いをするのは自分自身だし…。
不安定な人生でも、自分のやりたいことをやって生きたいけど、親を失望させたくないから、大人しく就職でもするか…。
こんな風に、「目的地」や「価値観」から外れた人生を歩んでいる。
これが、他人軸で生きている人だと思っています。
特に気を付けなければならないのが、承認欲求です。
承認欲求とは、「人から認められたい」「受け入れられたい」と思う気持ちです。
承認欲求が強すぎると、


というように、人に認めてもらうことを目的に、物事を進めてしまう場合があります。
「自分が何を成し遂げたいか?」ではなく、「人からどう思われたいか?」という、他人軸を中心とした人生を送ってしまいます。
自分軸と他人軸はどちらが理想か?
当然、他人軸で生きるよりも、自分軸で生きる方が人は豊かに生きられます。
例えば、

という目標を掲げた男性を想像してみてください。
実際に大企業に就職し、父親は褒めてくれました。
しかし、「父親に認めてもらう」という欲求は入社した時点で既に達成されているので、大企業に勤める意味がなくなります。

そうなると今度は、

と人から認められることを目的に、この先も生きることになります。
次のAさんとBさん、どちらの人生が理想でしょうか?
- Aさん:本当はミュージシャンになりたかったにも関わらず、他人からの評価を気にして、サラリーマンに就職。
嫌々ながらも仕事をこなす日々を送っている。 - Bさん:周りから反対されつつも、自分のやりたいことや価値観を曲げず、ミュージシャンに挑戦。
ワクワクしながらも仕事をこなす日々を送っている。
私は、Bさんの人生の方が理想的です。
他人の意見や評価に合わせた人生は、幸せとは言えないと思います。
人はそれぞれ、幸せを感じる基準が違うからです。
安定的な生き方が幸せだと思う人もいれば、不安定でも刺激的な人生が幸せだという人もいます。
だからこそ、「目的地」や「価値観」を明確にして、自分の理想とする人生を歩むことをおすすめします。
自分軸の人生を歩む方法
自分軸で生きる為には、次の3つが重要です。
- 理想の人生像を明確化する
- 自分の課題と他者の課題を分離する
- 自分と他人を比較しない
理想の人生像を明確化する
まずは、理想の人生像を明確にしましょう。
理想の人生像とは、「目的地)」と「価値観」から成り立っています。
あなたがどんなことを成し遂げたくて、どんなことを大事にして生きていくか?
これが、あなたの軸になります。
下記の記事で詳しく解説しているので、まずは理想の人生像をはっきりさせてくださいね。
自分の課題と他者の課題を分離する
課題の分離とは、ベストセラーになった書籍、「嫌われる勇気」で触れられていた内容で、読んでいて非常に納得できました。
自分の課題とはあなたがやるべきことであり、他者の課題とは他者がやるべきことです。
この2つを分離してください。



本を読んでいて、「あーなるほど!」とめちゃくちゃ納得しました。
例えば、将来ミュージシャンになりたいと思っている、大学生の男性がいるとしましょう。
そんな彼が、ある決断をしました。

このまま惰性で大学に在籍し続けて、無難に一般企業に就職するぐらいなら、自分のやりたいことに挑戦した方が良いと思う!
これが、彼にとっての自分の信じる最善の道です。
しかし、付き合っている女性から猛反対の声が飛んできました。

夢を見るのは勝手だけど、もう大人なんだから現実を見た方が良いわよ。
このような批判を、一切気にする必要はありません。
彼の行動に対して、「賛成するか?反対するか?」「応援するか?批判するか?」は、他者の課題だからです。
周りから認められたいと思い、何か大きな結果を成し遂げたとしましょう。
しかし、あなたを認めるか認めないは、他者の課題です。
「自分の信じる最善の道を選ぶこと」は、あなた自身でコントロールできますが、「それに対する他者の評価や意見」は、あなた自身がコントロールできません。
つまり、周りの意見や評価は、気にするだけ時間の無駄です。
自分のやるべきことに、さっさと集中してください。
もちろん、周りの意見を聞いて、正しいと思う選択が変わるかもしれません。
その場合は、周りの意見を取り入れてください。
しかし、自分が正しいと思う選択をしたにも関わらず、周りの批判を気にして選択を変えるのは、自分軸に反した生き方です。
私は独立を志して会社に退職届けを提出した時、上司から個室に呼び出され、1時間ほど説得されました。

「独立をする」と決めた自分の選択が正しいと思っていたので、上司の意見は無視して会社を辞めました。
今でもその選択は正しかったと思っています。
この時に上司の意見に左右されて独立を断念していたら、私は会社員を続けていたかもしれません。
今の世の中は、周りの目を気にして、自分が正しいと思う生き方をできなかったり、自分が正しいと思う意見を言えない人が多いです。
はっきり言いますが、あなたが思っている以上に、周りはあなたのことを気にしていません。
もしも周りの目が気になる場合、それは自意識過剰と思った方が良いです。
あなたは木村拓哉のようなレジェンドでもなければ、綾瀬はるかのような大人気女優でもありません。
誰でも知っている有名人だったら話は別ですが、一般人である限り、誰もあなたの生き方や意見を気にしないです 笑
必要以上に周りを気にせず、もっと自由に生きましょう。
自分と他人を比較しない
自分と他人を比べる必要はないよ。
大事なのは、過去の自分と今の自分を比べること。
今の自分が過去の自分よりも劣っていたら、それは恥ずかしいことかもしれないけど、他人よりも自分が劣っていたからといって、何も気にすることはないよ。
これは、私が経営者の先輩から言われた言葉です。
パナソニック創設者である松下幸之助さんの名言としても有名なので、知っている方も多いかもしれません。
例えば、中学生から野球を初めてプロを目指している学生が、「自分はイチローと比べて何も才能がない…。プロ野球選手を目指さないで会社員になった方が幸せなんだ…。」と比べたところで、意味があるでしょうか?
人間は一人一人、「生まれ持った素質」も「育った環境」も「価値観」も「経験」も、何もかもが違います。
他人と自分を比較するのは、全くもって意味がありません。
重要なのは、「しっかり練習をして1年後にレギュラーになる!」というように、理想とする自分の目標に向かって歩むことです。
1年後、目標通りレギュラーになれていれば、それは大きな進歩です。
もしもレギュラーになれずに、同じ時期に野球を始めた同期に抜かれたとしても、それは何も恥ずべきことではありません。
毎日練習をこなして野球スキルが上がっていれば、それは一歩前進です。
できない部分に目を向けるのではなく、できるようになった部分に目を向ける。
そうした小さな成功体験を繰り返して、自信を蓄積していった方が有意義です。
もちろん、

この1年間を振り返って、何を改善すべきか?
というように、上手くいっている人物と上手くいっていない自分との差を分析し、反省することは大事です。
しかし、自分と他人を比較して落ち込むことはありません。
人は人。
自分は自分です。
本当に恥ずべきなのは、

1年前の自分と比べても全く進歩していない…。
このように、過去の自分と比べて全く進歩していない場合や、劣っている場合です。
大事なことなので、もう一度言います。
自分にはない部分を人から学んだり、取り入れたり、尊敬することは大事ですが、他人と自分を比較して落ち込む必要は一切ありません。
自分軸と他人軸まとめ
自分軸とは「目的地」や「価値観」が明確であり、目的に向かって人生を歩むことで、他人軸とは他人の意見や考え方に左右された人生を歩むことです。
人間誰しも、目的地や価値観は違います。
他人の考え方に合わせる必要も、他人と比べる必要もありません。
大事なのは、あなたが何を大切にしており、どんな人生を送りたいかです。
自分軸で生きる為にも、理想の人生像の明確化や、自分の課題と他者の課題を分離を行い、自分と他人を比較せずに生きてみてくださいね。
もしくは、明確ではあるが、他人の意見や考え方に左右されて人生を歩むこと。