僕には、尊敬できる恩師が何人かいます。

その全員に共通しているのが、「人格主義」で生きているという点です。

僕自身も、そうした恩師から多大な影響を受け、人格主義を大切にしています。

ところが、現代では個性主義が主流になってきました。

ここで一度、「人格主義」と「個性主義」の違いや、僕の考えをお伝えしたいと思います。

人格主義と個性主義の違い

人格主義とは、人間の内面を磨き、成熟させることを重視する生き方のことです。

誠実さや正直さ、他者への貢献、信頼を積み重ねる姿勢など、人としての土台を育てることに価値を置きます。

「人としてどう在るか」を大切にする考え方ですね。

一方で、個性主義とは、自分らしさや他者との違いなど、個性を重視すること。

キャラクター、スキル、テクニック、行動、態度など、自分の能力や才能を活かすことに価値を置きます。

人格主義を「あり方」とするならば、個性主義は「やり方」や「見せ方」と言えるでしょう。

個性は人格の上に成り立つ

現代のビジネスでは、個性主義のほうが目立ちやすく、成果にも直結しやすい傾向があります。

例えば、「このテクニックを使えばすぐ結果が出ます!」というような、即効性のあるやり方に食いつく人は多いですよね。

また、「自分はこんなキャラクターで、こんなスキルを持っています!」というように、個性を前面に出す人は注目されます。

僕自身も、昔は内向的な性格に自信を持てませんでした。

内向型を個性として活かすようになってからは、人生は格段に生きやすくなりました。

自分の個性を理解し、それを活かすことは、とても健全なことです。

しかし、僕はこう考えています。

人格の成長なくして、個性は活きない。

個性とは、優れた人格の上でこそ意味を持ちます。

人格と個性

例えば、圧倒的なデザインスキルと巧みな話術を持つクリエイターがいたとします。

最初のうちは、その高い技術と魅力的な言葉で人を惹きつけるでしょう。

ところが、いざ一緒に仕事をしてみると、感情の起伏が激しく、口を開けば他者の不満や悪口ばかり。

さらには、その巧みな話術を「相手をコントロールするため」に使い始めます。

すると周囲は次第に違和感を抱き、一人、また一人と静かに離れていってしまうのです。

どれほど「人を惹きつける才能」があっても、「人を留める誠実さ」がなければ、長期的な成果は得られません。

真の成果とは、魅力的な個性と、それを支える優れた人格があってこそ成り立つものなのです。

原則中心という考え方

世界的ベストセラー書籍「7つの習慣」の著者であるスティーブン・R・コヴィーも、著書の中で「人格主義の回復」を説いています。

スティーブン・R・コヴィーが伝えているのは、「スキルやテクニックなど表面的な振る舞いではなく、人としてのあり方こそが、真の成功や幸福の土台となる」という考え方です。

つまり、成熟した人格という土台があってこそ、はじめて個性が輝きます。

そして、人格形成に欠かせないのが、「原則中心」という考え方です。

原則中心とは、時代や環境に左右されない、普遍的なあり方のこと。

例えば、誠実、尊厳、貢献、美徳、成長などの要素は、どんな時代や環境でも価値は変わりません。

僕も恩師から、「原則に沿って生きれば必ずうまくいく。人格を成熟させれば、結果は後からついてくる」と教わりました。

現代風に言うならば、ギバー(相手の幸せや利益を優先して行動する人)としての生き方ですね。

実際、僕の精神状態も、人間関係も、経済状況も良好なのは、原則に沿った生き方をしているからだと感じています。

一方、現代では、「個性主義」の名のもとに、原則に反した人格の未熟さまでもが正当化されやすい風潮があると感じませんか?

例えば、「怒りっぽい」「自己中心的」といった振る舞いに対しても、「これも立派な個性だよね」と受け取られている。

しかし、感情をコントロールできないことや、思いやりのないことは、個性ではありません。

個性とは、本来その人が大切にしている価値観や、積み重ねてきた経験の中で磨かれた能力や才能のことです。

原則中心の人格を土台にした上で、自然とにじみ出るものだと思っています。

だからこそ、まずは原則に沿った人格を形成することが大切です。

インサイド・アウトという生き方

原則中心に沿った生き方をする上で大切なのは、「インサイド・アウト」です。

インサイド・アウトとは、自らの人格を成長させることで、周りに影響を与える生き方のこと。

対照的に、周りの人や環境に自分を変えてもらおうと考えるのが、アウトサイド・インです。

インサイド・アウトとアウトサイド・イン

インサイド・アウトなくして、持続的な成長も、健全な人間関係も、長く続くビジネスも成り立ちません。

人生の基盤となる考え方なので、ぜひ意識してみてください。

Webマーケターの僕が哲学を発信する理由

僕はWebマーケターですが、あり方や哲学についての発信も多くしています。

その理由は、マーケティングとは、成熟した人格があってこそ成り立つものだからです。

マーケティングは、どちらかと言えば個性主義に分類されます。

中には、自分の人格を成長させようともせず、スキルやテクニックだけを磨こうとする人もいます。

しかし、使う側の人格が未熟で成長する意思もない人は、まず結果を出せません。

例えば、「他責思考」の人がWeb集客に取り組んだとしましょう。

上手くいかないことがあった場合、自分と向き合わず、他者に責任を押し付けようとします。

そういう人は、仲間からの応援も、お客さんからの信用も得られません。

仮に運よく成果が出たとしても、それは一時的なものであり、長期的には続かないのです。

僕はこれまで、多くの事業者さんを見てきました。

長く結果を出し続けている人に共通しているのは、人格の成熟度合いが高いことです。

人としての魅力に溢れており、一緒にいて心地良い安心感があります。

そういう人は心から応援したくなりますし、何よりお客さんからも信用されます。

だからこそ、僕はマーケティングの話と同じくらい、あり方や哲学の発信を重視しているのです。

真の成功とは人格を成熟させることである

僕が尊敬する恩師から教わったのは、「真の成功とは、人格が成熟している状態そのものである」という考え方です。

それは、エゴ(自我)に基づいた生き方ではなく、利他の精神を土台に生きている状態と言えます。

己の欲を満たすためではなく、世のため、人のために、自分の能力や才能を活かしている生き方です。

心理学で言えば、マズローの欲求段階説における「自己超越」に近い状態でしょう。

マズローの欲求6段階説

一方で、多くの人は成功を「お金」といった目に見える結果に置きがちです。

努力を重ね、一時的にお金を得ることは、人格が未成熟な状態でも起こり得ます。

しかし、原則に沿った人格が形成されないまま結果を得てしまうと、心は満たされにくいのです。

むしろ、「お金を失うのではないか…」という不安や、「自分は何のために生きているのか…」という虚しさを抱えやすくなります。

これは、過去の僕自身が実際に経験してきたことでもあります。

だから僕は、「真の成功とは、人格が成熟している状態そのものである」という恩師の考え方に、強く共感しています。

そして、人生の指針としているのです。

まとめ

人格主義は、正直言って地味です。

即効性もありませんし、派手さもありません。

ですが、生き方の土台になるのです。

個性主義は、その土台があってこそ、本当の力を発揮します。

ありがたいことに、僕の発信が哲学寄りということもあり、人格主義の人たちが集まってくるようになりました 笑

これからも仲間と人格を磨きながら、社会へ貢献していきたいと思います^^