ビジネスにおいて教育は必要不可欠。
しかし、教育のあり方を勘違いしている人がいます。
教育の本質とは、「相手の思考を無理やり変えること」ではありません。
「相手が自ら気づき、自発的に変わろうとすること」です。
今回は、相手の内側から変化を引き出す「教育のあり方」について解説します。
強制的な教育

強制的な教育とは、相手の思考を無理やり変えようとすることです。
例えば、悪徳な団体に洗脳されて、毎月生活に響くほどの高額な寄付をしているAさんがいたとします。
Aさんの問題点の本質は、団体に依存していること。
主体性を持ち、自分の意思で団体を離れることが、Aさんにとっての成長です。
そんなAさんに対して、「あなたは騙されている!その団体から離れなさい!」と思考を無理やり変えようとしても、逆効果です。
「自分の信じているものを否定するなんて、この人は敵だ!」と高確率で反発するでしょう。
仮に団体から離れたとしても、それは強制された効果であり、Aさんの思考自体は変わっていません。
そもそも、強制的に思考を変えようとすること自体が、洗脳に近い行為です。
Aさんが自ら気づき、自ら変わろうとする。
その状態へと導くことこそが、真の教育と言えます。
自発的な教育

自発的な教育とは、相手が自ら気づき、自発的に変わろうとすることです。
最も理想的なのは、本人が「教育されている」とすら感じず、自然な流れの中で思考や行動が変化していく状態です。
では、どうすればそのような変化を引き出せるのか?
答えはシンプルで、「共感」と「ストーリー」を使いましょう。
例えば、読者さんに「相手目線の大切さ」を伝えたいとします。
ブログ運営の専門家の「ユウナ」です。
ブログ運営の専門家なんて名乗っている私ですが、実は事業を始めたばかりの頃、「相手目線」がよくわかりませんでした。
そのため、自分目線の文章ばかりを書いていたんです^^;
そんなある日、私のメール講座のワークに答えてくれた、ある2人の文章を見て、はっと気付かされました。
読者Aさんの文章
こんにちは!
メルマガ読者の◯◯と申します。
いつもメール講座を送っていただき、どうもありがとうございます。
今回の内容、とても参考になりました。
◯◯について、より詳しく知りたいと思っています。
今後のメール講座で、詳しく解説していただけると嬉しいです^^
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
返信はご不要ですので、どうぞお気遣いなく!
読者Bさんの文章
内容がよくわからないです。
どういうことか教えてください。
返信は今日中にお願いします。
この2通を見比べたとき、「相手目線」が何なのかはっきりとわかりました。
どんな伝え方をすれば、相手がわかりやすく、心地よくやり取りができるのか?
この視点を持つことが、相手目線なんです。
Aさんは、まさにこの視点で文章を書いていました。
私の立場や状況を想像して、配慮のある表現をしています。
挨拶から始まり、感謝と感想を述べ、返信不要で締める。
こういう人は、高確率で結果を出すでしょう。
なぜなら、人との信頼関係を築きやすいからです。
ここでポイントとなるのは、まず自分がうまくいっていなかったときの話をして、共感を得ていることです。
「この人も私と同じなんだ」と親近感を抱き、心の距離が縮まります。
特に失敗談は、読者さんの警戒心を解き、心の距離を縮めやすいので、たくさんストックしておくのがおすすめです。
共感を得た後で、自分の思考が変わったときのストーリーを話して、グッと惹き込みます。
この文章を読んでも、「この人は無理やり自分の思考を変えようとしている」とは思わないですよね?
自然と、「相手目線を意識することの大切さ」に気づくと思います。
このように「共感」+「ストーリー」を使うことで、読者さんは教育されていくことに気づかずに、自発的に思考が変わっていくのです。
隠された教育

さらに、一歩踏み込んだ話をしていきます。
実は、自発的な教育で使った文章には、「隠された教育」が込められています。
「ワークは、心地良くやり取りのできる文章で回答してくださいね!」という教育です 笑
これを直接言葉にすると、かなり押しつけがましく聞こえます^^;
しかし、「相手目線の大切さ」がメインテーマで、それを伝えるストーリーとしてメールの例を出しているだけなので、押しつけ感がありません。
・読者さん:相手目線に立って文章を書くことは、ライティングの訓練になる。
・発信者:相手目線で書かれた文章を受け取ることで、心地の良いやり取りができる。
まさに、Win-Winの教育です。
僕は他にも、「基準値を高めに設定する」という方法もよく使います。
これは、読者さんをそっと上のステージに導くための書き方です。
・おそらくあなたも、熱い想いを持って事業に取り組んでいると思います。
・この講座を見ている時点で、あなたは主体性を持った方でしょう。
・僕のコミュニティには、思いやりや感謝の心にあふれた人しかいません。
さも当たり前かのように表現することで、読者さんにさりげなく、「この考え方や姿勢が、人としてのあり方の基本ですよ」と教育しているのです。
僕の発信では、隠された教育が至るところに含まれています 笑
まとめ

強制的な教育は反発を生みますし、洗脳に近いです。
「共感」と「ストーリー」で伝えると、読者さんを自発的に教育できます。
相手が自ら気づき、自発的に変わろうとすることが、教育の本質です。
ぜひ、この考え方を意識しながら、情報発信に取り組んでみてください^^




