アメリカの心理学者「アダム・グラント」は、著書「与える人こそ成功する時代」の中で、人を次の3種類に分けています。
・ギバー:自分よりも他者の利益を優先する人。受け取る量よりも与える量が多い。
・マッチャー:自分と他者の利益のバランスを考える人。受け取る量と与える量が均等。
・テイカー:他者よりも自分の利益を優先する人。与える量よりも受け取る量が多い。
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僕はギバーの人間であろうと心がけているのですが、実はギバーには2種類います。
それが、「自己犠牲型ギバー」と「他者思考型ギバー」です。
今回は、「他者思考型ギバー」を目指した方が良い理由をまとめました!
「自己犠牲型ギバー」と「他者思考型ギバー」

この2つにはこんな違いがあります。
自己犠牲型ギバー | 他者思考型ギバー |
---|---|
自分の利益は考えずに、犠牲になってでも相手に与える人。 自己犠牲の精神を持っているので、疲弊してしまう可能性が高い。 | 自分と相手、双方の利益を考えながら与える人。 自分も相手も大切にできるので、メンタルが安定している。 |
例えば、クライアントさんから無理な要求をされたとしましょう。
自己犠牲型ギバー | 他者思考型ギバー |
---|---|
「はい!喜んで受けさせていただきます!」と無理な要求に応じる。 結果、自分の体力や時間が削られ、疲弊してしまう。 クライアントも「この人は何でもしてくれる」と、依存する可能性が高い。 | 「契約範囲外になるので、追加の料金と時間が必要です」と冷静に伝える。 自分の体力や時間を守りながらも、建設的に対応する。 クライアントとは、長期的に良好な関係を築ける可能性が高い。 |
特に日本人は、自己犠牲を美徳とする精神が強いです。
自分が我慢して与え続けた結果、精神的に参ってしまい、結果的に周りに迷惑をかけてしまうケースもよくあります^^;
自己犠牲が美徳とされるのは、映画でよくある「どちらか一方しか生き残れない」という、誰かしらの犠牲を避けられない場面だけです。
それ以外の場面では、僕は決して美徳だとは思いません。
何でもかんでもギブをすれば良いわけではありません。
「社会全体の利益を考え、より多くの人たちが豊かになれるようにギブをする」
他者思考型ギバーを目指すことで、世の中は確実に豊かになります^^
テイカーには特に注意する

ギバーが特に注意しなければならないのが、テイカーの存在です。
テイカーは人に求める傾向が強く、ギバーのような与えてくれる人から搾取しようとします。
つまり、自己犠牲型ギバーは、テイカーの格好の的なんです^^;
テイカーと関わると、かなり神経がすり減ります。
僕はテイカーには、商品やサービスを提供しないように気を遣っています。
しかし、それでも一定数のテイカーはなかなか避けられません。
関連記事:テイカー気質のお客さん(モンスタークライアント)の対処法!
僕はギバーであろうと心がけているので、受け取った以上に与えることを意識します。
例えば、僕のコンサルティングは「60分のミーティング」や「無制限のチャットサポート」が基本です。
クライアントさんに喜んでもらいたいので、次のようなサービスを提供することもあります。
・文章の改善点や集客の戦略を、PDFにまとめて提供する。
・ブログのヘッダー画像を制作して、特別にプレゼントする。
・ミーティングの終了時刻を過ぎても、サービスで少し延長する。
もちろん、僕の中で線引きをしており、自己犠牲にならない範囲でのサービス提供です。
僕のクライアントさんはギバーばかりなので、

クライアントさん
いつも本当にありがとうございます!
毎回丁寧にサービスをしていただき、なんだか申し訳ないです!
と心から喜んでくれます。
ただし、テイカーのクライアントさんに与えすぎるのは大きな問題です。
テイカーは人に求める傾向が強いので、

クライアントさん
いつものように、資料にまとめておいてください!
あと、まだ聞きたいことあるんで時間良いですよね?
と与えられることを当前と感じたり、依存される可能性があります。
僕も昔、テイカーだと気づかずに与えてしまい、要求がどんどんエスカレートしたことがありました。
テイカーは、人の時間を奪っているという感覚を持たないのです^^;
途中でテイカーだと気づいたので、

ユウキ
申し訳ありません。
それは契約範囲外なのでできません。
とはっきり断るようになりました。
しかし、僕が自己犠牲型ギバーだった場合、

ユウキ
もちろん!
喜んで対応させていただきます!
と無理な要求を呑んで、自滅していたと思います^^;
僕はテイカーのクライアントさんには、マッチャー寄りで接します。
必要以上に与えるのではなく、ほんの少し多めに与える程度に留める。
そうすることで、相手に誠実さは示しつつも、無理な要求や依存を避けられるのです。
平等と公平を使い分ける

他者思考型ギバーになるために大切なのは、平等と公平を使い分けることです。
・平等:全員に同じものを提供すること
・公平:個々の状況や能力に応じて調整すること
例えば、僕のコンサルティングの「60分のミーティング」や「無制限のチャットサポート」は、全員に平等に提供します。
では、特別サービスでミーティングの分数を増やすとしましょう。
この追加時間は、全員に平等には提供しません。
・ギバー:30分
・マッチャー:15分
・テイカー:5分
なぜなら、テイカーに与えすぎると「この人は自分に与えてくれる!」となり、無理な要求や依存につながるからです。
その分のリソースは、誠実に取り組むギバーやマッチャーのクライアントさんに使います。
これが公平に与える例です。
「そんなの不平等じゃないか!」と思われたかもしれませんが、基本サポートは平等に与えられているので何も問題はありません。
チャンスは平等に与え、リソースは公平に分配する。
それこそが、自分も周りの人たちも豊かにする、他者思考型ギバーのあり方なのです。
他者思考型ギバーに囲まれた人生を目指す

僕の周りには、他者思考型ギバーが溢れています。
それは僕自身が、他者思考型ギバーであることを意識しているからです。
他者思考型ギバーは、相手のために行動します。
その姿勢に共感した人も「自分も与えたい」と感じ、自然と与え合いの関係が築かれていきます。
一方で、無理な要求をしてくるテイカーとは関わりを避けます。
境界線を守ることで、テイカーが離れ、結果的に与える人だけが周りに残るのです。
もしも僕が自己犠牲型ギバーだった場合、たくさんのテイカーに囲まれていたでしょうね^^;
テイカーにも丁寧に与えてしまうので、搾取され続け、精神的にも参っていたと思います。
僕たちは他者思考型ギバーを目指し、与える人に囲まれた人生を送りましょう!
まとめ

自分を犠牲にしてでも与え続けてしまうのが、自己犠牲型ギバー。
自分も相手も大切にしながら与え続けるのが、他者思考型ギバー。
事業をする上では、他者思考型ギバーを目指すことが大切です。
テイカーを避けつつ、多くの人に与え続けることで、自分の周りに自然とギバーが集まってきます^^
ぜひ一緒に、人に与える人生を目指しましょう!