最近、「メタファー:リファンタジオ」というRPGをプレイしました。

大人気ペルソナシリーズを手がけた、「アトラス社」が制作したゲームです。

剣と魔法と様々な種族が存在する、ファンタジーの世界を舞台としています。

プレイしてみて、「事業に通じる要素がたっぷりと詰め込まれているな」と感じました 笑

特に感じたのは、ストーリーが人に与える影響の強さですね。

そこで今回は、「メタファー:リファンタジオ」から学ぶストーリーの影響力をお届けします。

メタファーのあらすじ

Note

メタファーの面白い点は、ゲーム内で、僕たちが暮らす現実世界が「理想郷」として描かれている点です。

主人公が持つ幻想小説の中で、こう表現されています。

主人公は、幻想小説のストーリーに強く心を惹かれます。

そして、誰もが平等で尊重し合える理想世界を創るため、王子を救う旅に出るのです。

ストーリーテラーからの問い

物語冒頭、僕たちプレイヤーは、ストーリーテラーのモアというキャラクターから、こう問われます。

「幻想とは、現実に影響をもたらさない、無力な作り物か?」

あなたは、この問いに対してどう答えますか?

僕は、「幻想とは、ただの絵空事ではなく、現実に影響をもたらす、有力な作り物である」と思っています。

例えば、ゲーム、漫画、映画、小説、歌など、幻想のストーリーで、自分の生き方がガラッと変わったことがありませんか?

Example

幻想のストーリーに影響を受けたことは、誰しもあると思います。

実際、僕はメタファーという幻想のストーリーに感化されて、この記事を書いているわけですからね 笑

さらに、この記事を読んだあなたに、何か気づきやきっかけを与えられたなら、幻想の影響力は、現実世界に確実に及んでいます。

印象に残る部分

メタファーで最も印象に残る部分は、主人公と仲間たちのアーキタイプが目覚めるシーンです。

Note

昔のRPGは、外的な力を使って自身を強化することが多かったように思います。

伝説の武器や防具を手に入れて、魔王を倒すといったイメージですね。

しかし、メタファーは違います。

例えば、主人公の仲間の一人に、隔離された島に住むユーファという女の子がいます。

一部ネタバレを含むので、問題ない場合のみ、クリックしてご覧ください。

ユーファは島の巫女であり、幼い頃から、神の生贄として生きることを宿命づけられていました。
島に災害が起きたことで、生贄となる覚悟を持って、神のいる神殿へ向かいます。
島の外から来た主人公たちには、神の存在や生贄という習わしが理解できません。
しかし、島の人々は、それを絶対の真実として信じ込み、ユーファに全ての責任を背負わせていました。
ユーファの兄に「妹を救ってくれ」と頼まれた主人公たちは、神殿へ向かい、ユーファと合流します。
神殿の祭壇へと辿り着いた主人公たちとユーファですが、そこにいたのは「神」ではなく「ドラゴン」でした。
主人公たちがドラゴンに戦いを挑む中で、ユーファは叫びます。
「私の生きる意味を奪わないで!私は生贄となり、島の人たちの助けになるために生まれてきた。今さら戦うことなんでできない」
その時、仲間の一人がユーファに尋ねます。
「君の覚悟は素晴らしいが、命を捧げて救ってくれる神など存在しない。君は人を救いたいのか? それとも、自分が救われたいだけなのか?」
ユーファは己の心と向き合い、答えを見出します。
「大好きな島の人たちを救いたい。人を守るために命を捧げるのではなく、人を守るために命を賭けて戦う」
覚悟を決めた瞬間、ユーファにアーキタイプの力が覚醒します。
ドラゴンを倒し、村を守ったのち、島民たちは気づきました。
「自分たちは彼女に依存し、すべての責任を背負わせていた。各々が自分の責任を受け入れ、一人一人の力で村を良くしていこう」
主人公一向とユーファの活躍により、島民たちの心も成長し、島が救われたのでした。

このような心の成長ストーリーが、メタファーでは何度もリアルに描かれます。

現実世界とリンクする部分

メタファーで描かれる心の成長に共感できる人は、きっと多いはずです。

少しだけ、自分の人生を振り返ってみてください。

おそらくあなたにも、人生が大きく変わった瞬間が、一度や二度ぐらいはあると思います。

人生が大きく変わったとき、それはあなたの内面が変わったときではないでしょうか?

多くの人は、人生を変えるために外的な力に頼ろうとします。

Check

しかし、外的な力だけで人生を豊かにできた人を、僕は一人も知りません。

大抵の場合、自分と他者とを比較してしまい、さらに悩みを深めてしまいます。

もちろん、外的な力が人生を変えるきっかけになることはあります。

例えば、僕は次の瞬間に人生が大きく変わりました。

Point

己の不安、弱さ、恐怖など、内なる課題と向き合い、前進する覚悟を決めたときです。

時にはパラダイムシフト(考え方や価値観が大きく変わること)が起こり、自分の見ている景色が変わりました。

「過去の失敗や挫折は、すべてこの瞬間のためにあったんだ!」とさえ思える。

メタファーで言うなら、英雄の力が目覚めた瞬間ですね 笑

僕のクライアントさんや仕事仲間にも、こうした経験をしている人は非常に多いです。

人は誰しもストーリーを持っている

ストーリーというと、ゲーム、漫画、映画、小説、歌など、幻想世界のものだけと捉える人も多いでしょう。

しかし、現実世界の僕たちも、誰もが自分だけのストーリーを持っています。

僕が「メタファー」に心を打たれたように、あなたのストーリーにも、人に勇気を与え、行動を促す力が秘められているのです。

「自分にはストーリーなんてないし、あったとしても価値がない」と思うかもしれません。

本当にそうでしょうか?

僕はこれまで、クライアントさんや仕事仲間から話を聞いてきました。

みんな気づいていないだけで、一人ひとりが、心を動かすようなストーリーを持っているのです。

Example

だからこそ、あなたも自分のストーリーを発信してください。

僕はプロフィールや自伝を公開していますが、ストーリーを読んで連絡をくれた人が何人もいます。

幻想が人の心を動かせるならば、あなたのストーリーも、人に影響を与えられます。

ゲーム内では、「差別も争いもなく、誰もが平等で、お互いを尊重しあって暮らしている世界」と表現されている僕たちの世界。

現実には、差別や争いも存在していますし、他者を傷つけるような人間もいます。

そんな現実の中で、理想を掲げ、良い社会を創ろうと奮闘する人もいるのです。

Point

まとめ

メタファーの主人公が、幻想小説に感化されたように、僕もまた「メタファー」という幻想の物語に影響を受けました。

プレイヤーである僕たちに、制作者がこんなメッセージを送っているようにも思えるのです。

「主人公や仲間たちは、幻想に感化され、理想を掲げ、それを現実にした。さぁ、次は君の番だ!」

僕たちもまた、自分のストーリーを発信し、理想を掲げ、人々に影響を与えながら前進する。

それこそが、現実に生きる僕たちの挑戦だと思います。