僕は昔から、上手くいっている人の思考、行動、言動などをよく観察しています。

長期的に結果を出し続け、尚且つ人生を楽しんでいる人の共通点がわかりました。

それは、「視座が高い」ということです。

一方、上手くいっていない人の多くは、視座が低い傾向があります。

僕自身も、30歳を過ぎた辺りから、視座が高くなっていることに気付きました。

会社を立ち上げ、自分の使命が明確になった頃です。

事業が軌道に乗ったから、視座が高まったわけではありません。

視座が高まったから、事業が軌道に乗ったのです。

今回は、人生のステージを上げるために必要な、視座の意味や高め方を解説します!

視座とは何か?

夫よ。
「視座」ってなに?

ユウキ

物事を見る位置のことだよ。
似たような言葉に、「視野」と「視点」もあるね。

視座が高い
視座視野視点
見る位置
(眺める高さ)
見る範囲
(思考の幅)
見る角度
(物事の捉え方)

視座が低い人と視座が高い人の違い

視座が高まると、視野が広がり、視点が柔軟になるんだね。

ユウキ

その通り。
ここで、「視座が低い人」と「視座が高い人」の違いを見てみよう。

例えば、「会社の年間売り上げが前年度の半分以下になった」という事実があったとしましょう。

Note

視座が低い人は、視野が狭いので、視点が固定されます。

視座が低い場合
Check

一方、視座が高い人は、視野が広いので、視点を柔軟に変えられます。

視座が高い場合
Check

人によって事実の捉え方が異なるのは、視点が違うからです。

言い方を変えると、それまで見えなかったことが、見えるようになるのです。

Point

視座の三大軸

視座を高める上で、意識した方が良いことはある?

ユウキ

僕はいつも、次の3つの軸を意識しているよ。

Check

時間軸

いま起きている出来事を、「点」ではなく「線」として捉える軸です。

僕は過去・現在・未来をつなげて、人生を一つのストーリーとして捉えています。

過去と現在と未来

そのため、いま上手くいかないことがあっても、落ち込むことはほぼありません。

未来に繋がる貴重なステップとして捉えるからです。

過去と現在と未来

現代はストーリーを発信する時代です。

挫折や失敗を味わうほど、ストーリーが面白くなり、人生に深みが出ます。

だから壁が立ちはだかっても、ストーリーを面白くするためのエピソードの一つと捉えます。

こんなふうに視座を高めると、過去の挫折や失敗など、「すべての物事に意味があった」と思えます。

過去の経験があってこそ、今の自分が存在するからです。

過去と現在と未来

例えば、僕は25歳で起業したのですが、最初の数年間は挫折や失敗が多かったです。

人間関係に悩みましたし、売り上げも安定しませんでしたし、精神的に参ってしまったこともあります。

一時期は、「生きているのが辛い」と思うぐらい追い込まれていました 笑

そんな状態でも事業を継続できた理由は、「この経験が必ず未来に活きる!」と思っていたからです。

そのため、「30歳になったら、自分のストーリーを自伝として公開しよう!」と考えていました。

挫折や失敗を発信することで、人に勇気を与えられると思ったからです。

2017年に書いた記事に、その時の想いが綴られています。

そして迎えた30歳。

描き上げた自伝がこちらです。

いざストーリーとして発信してみると、過去の経験が今の自分を作り出していることに気づきました。

我ながら、面白いストーリーができたと感動しました^^

視座が低い場合、「過去」「現在」「未来」を、すべて点で考えます。

過去と現在と未来

過去の挫折を「最悪な記憶」として保存し、現在の失敗を「最悪な出来事」として捉え、「理想の未来なんて訪れない」と人生に絶望してしまう。

未来には目を向けず、目先の利益だけを追い求め、人としての成長も阻害されてしまう。

一方、視座を高くすることで、「過去」「現在」「未来」のすべてが線で繋がり、捉え方がガラッと変わります。

過去と現在と未来

過去の経験や出会いのおかげで今の自分があると感謝でき、現在の挫折や失敗さえも未来への糧にできる。

泥臭く地味な仕事があったとしても、理想の未来へつなげるための貴重なステップと捉えて、淡々とこなせる。

これこそ、視座の高い人だけが見ている美しい世界です。

極論ですが、僕は仮に事業に失敗した場合も、「より良い未来へつなげるための貴重な経験」と捉えます。

外で働きながらまた事業を立ち上げれば、それも面白い成長ストーリーとなり、人に勇気を与えられるからです^^

Point

空間軸

物事の「全体像」や「構造」を捉える軸です。

例えば、いま僕はあなたに向けて記事を書いています。

これをかなり広い全体像で捉えると、こんな感じです。

全体像

ざっくり言うと、僕は「世と人に尽くす」という生きる意味、「Webマーケティングで世の中を豊かにする」という理念、「情報発信による集客」という事業戦略があり、いま記事を書くという具体的な行動を取っています。

目的地から逆算をして、いまの行動を決める必要があります。

全体像を理解していないと、目の前の行動にしか焦点を当てられません。

全体像

そうなると、ズレが生じやすいです。

Example

僕は過去、「自分は何のために生きているのか?」「社会に価値を提供できているのか?」と自問自答する日々を過ごしたことがあります。

地図を失い、やみくもに歩き回り、迷子になってしまったイメージです。

目的地を再設定したことで、地図が完成し、迷子から抜け出せました。

そのため、まずは全体像や構造を把握する必要があります。

全体像

その上で、具体的な行動へ落とし込みます。

全体像

そして時折、自分の行動がブレていないか、全体像まで広げて確認します。

全体像

抽象度を上げたり下げたりする。

Googleマップの拡大や縮小を、ひたすら繰り返すイメージですね。

そうすることで、迷いのない、一貫性のある行動が取りやすくなります。

人間軸

人の「立場」や「心理」を捉える軸です。

「相手の立場で物事を考えるのが大事」とよく言いますが、それはつまり、視座を高めることです。

高い視座
Check

水の上に垂らした水滴が、破門のように広がっていくイメージですね。

今も、「どう書けばあなたに伝わるのか?」「どう書けばより良い社会へ発展するか?」を、脳みそフル回転で考えています 笑

また、視座が高まると、他者の立場や背景、心理が理解できるようになるため、人にものすごく寛容になれます。

高い視座

仮に人から悪口や不満を言われても、

ユウキ

この人は、自分の劣等感を処理しきれないんだろうな。
だから、他者を下げたり、責任を押し付けて、安心感を得ているんだ。

と、言葉や感情の裏にある、心の仕組みが見えるので、ダメージが減ります。

この境地に到達すると、感情的にならずに対応できるので、精神的に本当に楽です。

特に、テイカー(「与えること」よりも「受け取ること」を優先する人)と出会ったとき、この捉え方は非常に役立ちます。

一方、視座が低い場合、主観が強くなります。

低い視座

起業当初、専門用語バリバリの文章を書いてしまったことがありました。

自分目線で発信してしまい、読者さんの目線に立てていなかったことが原因です^^;

また、人にイライラすることも増えます。

低い視座

他者の立場や背景、心理が理解できず、「自分の捉え方こそが正解だ!」と思い込んでしまうからです。

そして、お互いの視座が低く、見ている世界がまったく違うと、衝突が起こります。

Note

時間軸・空間軸・人間軸を合わせる

僕は、頭の良い人とは、物事を多角的な視点から捉え、最適解を導き出せる人だと思っています。

勉強ができるかどうかは、それほど関係ありません。

あくまでもイメージですが、「時間軸」「空間軸」「人間軸」の3つの軸が合わさると、物事を立体で捉えられます。

時間軸・空間軸・人間軸

この立体的な視点を持つことで、物事の本質を理解でき、より良い選択ができるようになります。

Point

視座を高める方法

訓練次第で、誰でも頭が良くなるという訳ですな!

ユウキ

うむ。
最後に、僕が昔からずっと意識をしてきた、視座の高め方を紹介するね。

Check

「なぜ?」をひたすら繰り返す

視座を高める最も簡単な方法です。

「なぜ?」をひたすら繰り返すことで、物事の本質や構造を理解できます。

例えば、テレビ業界の構造はこちら。

スポンサーとテレビ局と視聴者
スポンサーテレビ局視聴者
テレビ局に広告費を支払う。
視聴者に商品を購入してもらう。
視聴者にテレビ番組を提供する。
スポンサーから広告費をいただく。
CMで興味を持った商品を購入する。
テレビ局が制作した番組を見る。

僕は子どもの頃、この構造を知りませんでした。

何も考えず、ひたすら目の前のテレビを眺めているだけです 笑

スポンサーとテレビ局と視聴者

そんなある日、僕は思いました。

「・・・どうしてテレビにはCMが流れているんだろう?」

ここから「なぜ?」がスタートします。

STEP1
Q&A
なぜテレビでCMが流れているのか?

スポンサーが広告費を払っているから。

STEP2
Q&A
なぜスポンサーが広告費を払っているのか?

自社の商品やサービスを、視聴者に知ってもらいたいから。

こうやって「なぜ?」を繰り返していくと、構造が理解できます。

スポンサーとテレビ局と視聴者

今まで見えなかった世界が見えたようで、若き僕は感動したのを覚えています 笑

僕は恩師から、「物事の本質や構造を考えることが大切だ」と教わりました。

そして本質や構造を捉える上で、「なぜ?」をひたすら繰り返すことは効果的です。

Example

抽象化と具体化を意識する

僕は抽象的な物事を具体化し、具体的な物事を抽象化することを、常に意識しています。

例えば、「文章を書く際は、相手目線が大切だよ」と教わったとしましょう。

これを具体化すると次の通り。

抽象的
相手目線を意識することが大切。

具体化
専門用語を避けて読みやすくする。
具体例を交えて理解しやすくする。
ストーリーを使って興味を惹く。

抽象的な物事を具体化することで、行動に落とし込みやすくなります。

一方で、「文章を書く際は、専門用語を避けた方が良いよ」と教わったとしましょう。

これを抽象化すると次の通り。

具体的
専門用語を避けた方が良い。

抽象化
相手目線を意識することが大切。

具体的な物事を抽象化することで、本質が理解できるようになります。

このように抽象化と具体化を繰り返すのは、視座を高める訓練としておすすめです。

抽象と具体

人に伝わる文章を書く際にも、この考え方は役立ちます。

視座の高い人の思考に触れる

視座の高い人の思考に触れることで、自分にはない視点を取り入れられます。

例えば、僕は幼い頃に親から「できるだけ多くの本を読みなさい」と教育を受けました。

僕も読書が好きだったので、これまでに哲学、心理学、自己啓発、経営、ビジネス、マーケティング、小説など、さまざまな本を読みました。

自分にはない思考を取り入れられるので、読めば読むほど見える世界が変わりました。

視座と書籍

読書の重要性を説いてくれた親には、心から感謝しています^^

また、人生の恩師に出会ってからは、週2ペースで顔を合わせて、様々なことを学びました。

今でも、月に1〜2回ぐらいのペースで話をしています。

自分よりも視座の高い人の言っていることは、最初はなかなか理解できません。

それでも素直に知識を吸収し、自分の頭で考え、アウトプットを繰り返すことで、いずれ理解できるようになります。

Point

目の前の出来事から学べることを探す

僕は目の前の出来事から何を学べるかを意識しています。

視座を高めることはもちろん、情報発信のネタにできるからです 笑

例えば、僕は昔、コンビニで買ったミネラルウォーターから学んだことを記事にしました。

目の前の出来事
コンビニでミネラルウォーターを購入。

疑問点
そういえば、蛇口をひねれば水が出てくるよな。
それなのにどうしてミネラルウォーターが売れるようになったのかな?

抽象化
飲料メーカーが需要を生み出したのが、理由の一つかもしれない。
・水道水よりも綺麗で、安心・安全に飲めるというイメージを広めた。
・ミネラルが豊富で、健康や美容にも良いという価値観を広めた。
・地震などの災害時にもすぐに飲める水として、常備の必要性を広めた。

具体化
「需要がなければ商品は売れない」
そう思っていたが、需要自体を高める方法もある。
その戦略として、情報発信が効果的だ!

「コンビニでミネラルウォーターを買う」という目の前の出来事から、「どうしてミネラルウォーターが売れるようになったのか」という背景を考えることで、視座が高められる上に、情報発信のネタが生まれます。

たまに「どうしてそんなにネタが見つかるのですか?」と聞かれますが、四六時中アンテナを張っているからです。

映画を上映開始5分で退出して学んだこと。

妻と一緒に箱根まで散歩して学んだこと。

「メタファー:リファンタジオ」というゲームをプレイして学んだこと。

「人生のすべてを学びに変える」というのが僕のモットーなので(笑)、貪欲に学べることを探しています。

学んだことや気づいたことは、いつもMacのリマインダーにメモするのですが、アウトプットが追い付いていません^^;

メモ
Point

自分以外の立場で物事を考える

極論を言うと、自我を消してください!笑

主観で捉えるのではなく、社会に存在する人々を思いやれる状態を目指します。

例えば、僕は昔から、決めたことをコツコツ継続できるタイプでした。

夏休みの宿題や試験勉強は、計画を立ててキッチリこなします。

そんな僕の目の前に、全く継続のできない人が現れたとしましょう。

もしも僕が主観だけで物事を捉えた場合、おそらくこんな状態になります。

低い視座
Bad

すべてが自分中心であり、相手の立場にまったく立てていません。

人間関係を上手く築けない人の多くは、このパターンだと思います。

普段から主観ではなく、自分以外の立場で物事を考える癖をつけましょう。

高い視座
Good

特に意識してほしいことは、他者に対して期待を抱かないということ。

期待とは「自分の思い通りになってほしい」というエゴです。

厳しい言い方をしますが、抱いた時点で自分中心(視座が低い)の状態です。

普段から意識するだけでも、自然と視座は高くなっていきます。

まとめ

かなり抽象的な話なので、少し難しかったかもしれません。

僕も「これ伝わるかな…?」と疑問を抱えながら、ここまで書きました 笑

完全に理解できなくても構いません。

少し知っているだけでも、捉え方を変えるきっかけになると思います。

ぜひ普段から、視座を高められるように意識してみてください^^